2016年11月12日 第1回市町村民公開講座が行われました。

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平成28年11月12日(木) 茅野市マリオローヤル会館にて東京大学先端臨床医学開発講座 特任准教授である鈴木淳一先生をお招きして「歯を治して健康寿命を延ばしましょう」の題目で第1回市町村民公開講座が開催されました。

現在の日本は長寿の国であり、健康寿命が重要と言われています。

高齢者の死因としては血管障害が多いとされていましたが、次の問題として歯周疾患が注目されているとのことでした。

講演のなかで鈴木先生は歯周疾患の特徴、歯周病が重篤だと死亡率が高いこと、歯周病と全身疾患の関係をお話されました。循環器疾患のうち心臓の冠動脈硬化の原因としてコレステロールの影響が言われていましたが、最近ではそれに加え細菌・ウィルスの感染が発症に関わっていること。全身疾患の関わりとしては歯周病と糖尿病が負のスパイラルを生んでいること。誤嚥性肺炎では口腔細菌が多いこと。妊娠では生体が歯周病からの細菌感染に対して生じるプロスタグランジンが子宮収縮を起こしてしまうことなど講演していただきました。

歯周疾患と全身疾患の問題を解決するには医者と歯科の連携だけでなく他職種連携と、それに加えて行政との関わりが重要であることをお話されました。

現在の医業は個人が尊重され、歯科医師会などに加入なしで開業されている先生が増えてきていますが、行政を交えた連携事業が必要とされる社会と変化しつつある昨今では、これからの医業のありかたを考えさせられる講演でありました。


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